3.12 は GNOME の最新リリースであり、GNOME プロジェクトの 6 か月間の成果となるものです。新機能を搭載し、細かな改良もたくさん加えています。今回のリリースは、およそ 1140 の人々による 34236 件もの貢献のたまものです。3.12 で追加された新機能や改善点をご紹介します。
GNOME の新しいソフトウェアアプリケーションは、6 か月前のバージョン 3.10 で導入されました。それ以来、飛躍的な成長を遂げました。性能を全面的に改善したことで、ブラウジングや検索、インストールなどよく行う操作が軽快になりました。新バージョンには、次のとおり多くの新機能もあります。
アプリケーションのスクリーンショットを掲載できるようになりました。これによりアプリケーションが自分の欲しいものかどうか判断しやすくなります。現在ほとんどのアプリケーションはスクリーンショットを提供しており、新しいスクリーンショットも日々追加されています。
アプリケーションの自動レーティング機能を搭載しました。アプリケーションの品質を確認でき、最高のものを選び出すのに役立ちます。
個々のパッケージ、たとえばユーザーが個別にダウンロードしたものなどをインストールできるようになりました。
ソフトウェアリポジトリを含むパッケージをインストールできるようになりました。使用中のサードパーティーリポジトリのレビューや削除もできます。
ソフトウェアアップデートの確認と適用方法にも改良が加えられました。更新を適用したあとにコンピューターの電源を切るかどうかを選択できるようになり、またシステムの電源オフを選択してから更新を適用することもできます。
GNOME 3.12 では、ビデオアプリケーションを作り直しました。現代的なスタイルを採用し、お使いのコンピューターに保存したビデオに加えてオンラインのビデオチャンネルも楽しむことができます。今回のリリースで対応するチャンネルは、Rai.tv、The Guardian Videos チャンネル、Blip.tv、および Apple Movie Trailers です。技術があれば誰でも簡単に自分でビデオチャンネルを追加できます。今後チャンネルリストがどんどん発達していくことを期待しています。さらに、人気サービスの Pocket との統合を行ったことで、あとで見るために保存したビデオも簡単に試聴できます。
また、ビデオは再生画面のデザインも一新しました。以前のバージョンよりもシンプルで合理的な試聴体験を得られるようになっています。再生コントローラーをフローティングさせ、コントローラーが不要なとき表示されなくなります。これにより試聴を妨げるものはなくなりました。フルスクリーン再生画面も外観を新しく洗練させました。
テキストエディターの gedit は、今回のリリースで大幅に更新しました。新デザインでは、従来のgeditの機能はすべて保持しながら、それらをコンパクトなインターフェースにまとめました。これにより、多くの空間を作業用に割り当てられるようになりました。ドキュメント形式やタブ幅の選択にポップオーバーを採用したことで、ダイアログやメニューを使用していた従来よりもずっと効率が良くなりました。またサイドバーコントロールを集約したことで、今までの機能を保持しながら多くの空間を編集用に割けるようになりました。
その他にも注目すべき改良があります。最近閉じたタブを開くショートカットとして Ctrl+Shift+T が使用できるようになり、また大文字/小文字の変換機能も搭載しました。
GNOME 3 の体験を完璧なものに仕上げるために GNOME ユーザーと協力して取り組みました。要望のあった機能の実現に力を入れ、多くの改善へとつながりました。たとえば、有線ネットワーク状態のシステムステータスエリアへの追加や、カスタマイズ可能なアプリケーションフォルダーの作成などです。ソフトウェアアップデートの方法にも、ユーザーたちとの対話を通じて多くの改善が施されました。
今回のリリースには細かな改良もたくさん加え、より洗練された上質の体験を得られるようになっています。アクティビティ画面でダイアログの表示がされるようになりました。ビジュアルテーマやアイコンに小さな変更をたくさん加え、アニメーションを改善してより自然でかつ分かりやすいものにし、タブや多くのダイアログはスタイルを見直し、一貫した美しい外観を備えました。また、3.12 では性能面での改良も多く、たとえば起動時間の短縮やメモリ使用量の削減などを行いました。
高解像度ディスプレイのサポートは 3.10 で導入されました。これにより GNOME 3 の大部分で高解像度ディスプレイがサポートされました。その後、サポートを拡充し、GNOME 3 体験にかかわる主要な側面はすべて対応しました。たとえばアクティビティ画面やトップバー、ロック画面、システムダイアログにも対応しています。
GNOME 3 でアプリケーションを整理するための新しい方法としてアプリケーションフォルダーが導入されました。アプリケーションフォルダーにより、設定のカスタマイズや、興味のあるアプリケーションを探し出すのが簡単になりました。GNOME 3 には、以前からいくつかのアプリケーションフォルダーが自動で用意されていました。たとえば、ユーティリティや諸ツールなどです。3.12 では、ユーザー自身のフォルダーをアクティビティ画面に作成できるようになりました。この操作は、ソフトウェアアプリケーションから行えます。インストール済みのビューを開き、アプリケーションを選択して希望のフォルダーに登録するだけです。
GNOME 3.12 については、まだまだたくさんあります。詳細については以下のページをご覧ください。
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