GNOME アプリケーションは 3.8 で多くの改良があります。また、ふたつの新アプリケーションをプレビューリリースしています。
Web をアップグレードして、WebKit2 エンジンを使用するようにしました。これにより、ブラウザーの高速化、応答性能の向上、安定性とセキュリティの強化につながりました。また、ページにおける問題により、アプリケーションの他の部分が影響を受けることもなくなります。この 2 年以上に渡る開発を経た成果は、GNOME に最高品質の Web ブラウザーをもたらしました。
この大きな成果に加え、3.8 の Web は他にも多くの改良点があります。
WebKit2 には新しいプラグインシステムがあり、これによりFlashをサポートしました。各プラグインはそれぞれ独立しており、安定性も強固なものとなっています。
Web は、新しいプライベートブラウジングモードを搭載しました。あなたの行動を記録され続けることなく、ブラウザーを使用できます。
ページ検索インターフェースを改良し、他の GNOME 3 アプリケーションと一貫性を持つようになりました。
HTML5 コンテンツのメディアコントロールも一新しました。見映えや使いやすさが向上しています。
タブのクローズをアンドゥする機能を追加しました。誤ってタブを閉じてしまっても、簡単に元に戻すことができます。
ツールバーにタブボタンを追加しました。
Boxes は、仮想マシンの使用やリモートコンピューターへの接続を行うための GNOME アプリケーションです。3.8 では、安定性とパフォーマンスの向上に加えて、多くの改良点があります。
自動 USB リダイレクションが、すべての新しい仮想マシンに含まれるようになり、また既存の仮想マシンにも追加できるようになりました。これにより、仮想マシンから USB デバイス (カメラ、フラッシュドライブなど) を使用できるようになりました。
Boxes はスマートカードをサポートしました。
Windows XP と Windows 7 の高速インストールが大幅に改善しました。ホストシステムと仮想マシン間のコピーアンドペーストがとくに設定なく利用できるようになり、仮想マシンの画面解像度の調節も自動で行われるようになりました。ディスクの使用効率もいっそう改善しました。
oVirt で動作している仮想マシンに接続できるようになりました。これにより、簡単に URL を指定するだけで、oVirt ブローカー上で動作する仮想マシンのすべてにアクセスできるようになりました。
多くのユーザーインターフェースの改善や追加があります。複数の仮想マシンを同時にポーズする機能や、改良した仮想マシン複数選択機能、リモート接続アシスタントの追加オプション、プロパティビューからの CD-ROM デバイス/ISO の変更サポートなどです。
ドキュメントの読書体験は、GNOME 3.8 で大きく改善しました。
ドキュメントの見映えの改善。
ページサイズの改良と新しい見開きモード。
新ナビゲーションスライダーと統合されたサムネイルにより、ブラウジングがしやすくなりました。
新しいブックマークと目次のダイアログ
ドキュメントには、他にも多くの新機能があります。
Google ドキュメントの編集が、ドキュメントのインターフェースから直接できるようになりました。
Google ドキュメント用に、新しい共有ダイアログが追加されました。
Google ドライブの PDF ファイルを表示できるようになりました。
Getting Started ガイドを追加しました。
連絡先 は、GNOME 3.8 でユーザーインターフェースを大きく改良しました。
連絡先詳細のレイアウトをデザインし直し、見映えや読みやすさを向上させました。
新編集モードで、編集のしやすさが大きく改善しました。これにより、ひとつの場所からさまざまな方法で連絡先情報の編集ができるようになりました。
新選択モードにより、連絡先の削除、リンクが簡単にできるようになりました。
複数のオンラインソースのすべての連絡先が、リストに表示できるようになりました。
GNOME 3.8 で、プレビュー版として新規に公開するアプリケーションがあります。この初期リリースは、テストおよびフィードバックを期待したものとなっています。
ひとつは天気アプリケーションです。現在の天気概況や各地の天気予報などを知ることができます。
新しいメモアプリケーションが、Bijiben という名前で開発されています。複数のカラーでメモをグルーピングできたり、シンプルながら効率的なデザインとなっています。
ディスク は、RAID アレイの作成と変更をサポートしました。また、ディスクの電源オフ機能や、複数ディスクを操作する際の新しい選択モードを追加しました。ちょっとしたユーザビリティの改良もたくさんあります。
ファイル は、多くの改良を取り込みました。ファイルとフォルダーのツリー表示の新オプションや、サーバー接続アイテムのサイドバーへの配置、インクリメンタルサーチ機能などが追加されました。
ドキュメントビューアー はツールバーを新しくし、他の GNOME 3 アプリケーションとの一貫性を持たせました。また、検索の高速化や、サイドバーの目次を読みやすくしました。
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