新しくなったこと 〜開発者、システム管理者、ディストリビューター向け〜

GNOME と共に動作する技術にも、新機能と改良点があります。

DevHelp

GNOME 開発者向けドキュメントのアプリケーションである DevHelp を刷新し、他の GNOME 3 アプリケーションと一貫性を持たせました。

GTK+

  • gtk_widget_set_opacity で、ウィジェット単位の透明度を設定できます。

  • Mutterとのフレーム同期により、スムーズなアニメーションとリサイズが保証されます。

  • ツリービューとアイコンビューにシングルクリックモードが追加されました。

  • アクセシビリティの実装部分が再利用可能になりました。

  • broadwayd によって Broadway がマルチアプリケーションをサポートするようになりました。

  • フォントサポートの改善:CSS を用いてフォントファミリーやサイズ、その他のフォントプロパティを設定できます。

GLib

  • g_type_init はもはや必要なく、廃止予定となりました。

  • GAsyncResultGTask に置き換わりました。

  • 3.8 から Type モジュールはアンロードされなくなりました。

  • class_init 後のインターフェースの追加はできなくなりました。

  • ファイルモニターは NFS のホームディレクトリ上でも動作するようになりました (FAM にフォールバックします)。

  • kqueue によるファイルモニターをサポートするようになりました。

  • メインループにファイルディスクリプターを追加する新しい方法である、GUnixFdSource が導入されました。

  • g_get_home_dir()$HOME を参照するようになりました。

Clutter

  • Clutter は X11 XInput 拡張を使い、標準でタッチイベントをサポートするようになりました。

  • タッチスクリーン上の (シングル) タップジェスチャーを認識できるよう、ClutterTapAction が追加されました。

  • 性能の改善により、ちらつきが抑えられています。

  • 編集可能な ClutterText Actor に対しても文字列属性を設定できるようになりました。

Boxes

Boxes は新しいオペレーティングシステムやディストリビューションの追加、高速インストールやインストールの自動化のために、 libosinfo を使うようになりました。これは XSL/XML ベースなので、Vala や C を使う必要はありません。

Tracker

  • 全文検索 (FTS) v4 のサポートが追加されました。これには検索結果のスニペット (つまり、マッチングクエリーの周囲のコンテキストも返すことができます) やオフセット (マッチングクエリーのコンテキストの位置) も含まれます。

  • コマンドラインインターフェースでテキストカラーを使えるようになりました。

  • XPS (Microsoft による PDF の代替である XML Page Specific) や DVI ドキュメント (TeX ファイルの表示用の出力である DeVice Independent ファイル) のインデックスがサポートされます。

Python Bindings (PyGObject)

  • PyGObject は完全なオリジナルの GLib API へのアクセスを提供します。GLib.io_add_watch() のような関数を呼び出す、PyGObject 2.x の方法は廃止予定となり、PyDeprecationWarning が発生します。この古い方法は、将来のリリースで削除される予定です。

  • さまざまなデータ型のサポートが追加されました:GParamSpec、List プロパティにおける Boxed の利用、文字列の構造体メンバーの変更などです。

  • 新しい pygtkcompat.generictree モジュールはポーティングを簡単にするために、PyGTK と互換性のある TreeModel クラスを提供します。

  • GNOME 3.8 では、廃止予定となっているメソッドに対しては警告を発生します。これを表示させたい場合は、-Wd オプションをつけて、python を実行してください。