GNOME 3.14 へようこそ

3.14 は GNOME の最新リリースであり、GNOME プロジェクトの 6 か月間の成果となるものです。新機能を搭載し、細かな改良もたくさん加えています。今回のリリースは、およそ 871 の人々による 28859 件もの貢献のたまものです。3.14 で追加された新機能や改善点をご紹介します。

天気アプリのデザインを一新

GNOME の天気アプリは 3.14 でデザインを新しくしました。今回の新バージョンでは、GNOME の地理位置情報フレームワークを使って、ユーザーの現在地の天気予報を自動的に表示することができます。

キャプティブポータルへの対応

GNOME 3.14 は Wi-Fi アクセスポイントへの対応を強化しました。認証が必要な Wi-Fi ポータルに接続するとき、GNOME は接続処理の一部としてログインページを自動的に表示するようになりました。これにより、接続が行われるタイミングがわかるようになり、設定作業もすぐにできるようになります。

写真用のオンラインアカウント

写真アプリは、3.14 で Google およびメディアサーバーのサポートを追加し、主要な画像オンラインソースにアクセスできるようになりました。これにより、Picasa や Google+、Android デバイスなどを通じてアップロードした Google の写真を簡単に見ることができます。メディアサーバーアカウントを作成すれば、DLNA を通じてホームメディアサーバーにアクセスできます。

Exchange アカウントは、GNOME オンラインアカウントを使って設定できるようになりました。このオンラインソースは両方ともオンラインアカウントから追加できます。

マルチタッチ

タッチスクリーンでマルチタッチジェスチャーを使ってシステム操作ができるようになりました。アプリケーションの操作も可能です。ジェスチャーでアクティビティ画面、アプリケーション画面、メッセージトレイを操作できます。このシステムワイドのジェスチャー操作の概要については、ジェスチャー操作のページを参照してください。

いくつかのアプリケーションが GNOME 3.14 でジェスチャーが利用できるようになりました。Evince では、ジェスチャーでドキュメントのズームとスワイプができます。Eye of GNOME では、ズーム、回転、パニングができます。他のアプリケーションも、このようなタッチスクリーンのジェスチャー操作を導入することが計画されています。

ネットワークベースの共有

パーソナルファイル共有 (WebDAV)、メディア共有 (DLNA)、および画面共有 (VNC) は、使用するネットワークを記憶しておくことができるようになりました。どのネットワークで共有機能を使用するかを設定メニューから指定することができます。

現代的な Evince

3.14 で、Evince をデザインし直しました。最新版のドキュメントビューアーは、ヘッダーバーを活用してドキュメントの表示部分に多くのスペースを割くようにしました。開くドキュメントを指定せずに Evince を起動した場合は、最近使用したドキュメントの一覧が表示され、便利になりました。

最新の Evince は、高解像度ディスプレイもサポートしています。さらに、アクセシビリティを強化し、リンクや画像、フォームフィールドはすべて支援技術からアクセスできるようになりました。

GNOME 3.14 の入手

GNOME の各ソフトウェアは自由ソフトウェアです。すべてのソースコードはダウンロードして入手可能であり、修正、再配布も自由に行うことができます。インストールにあたっては、お使いのベンダーやディストリビューションが公式パッケージとして提供するまで待つことを推奨します。人気のあるディストリビューションでは、すぐに GNOME 3.14 が利用可能になるでしょう。開発版において GNOME 3.14 がすでに利用できるディストリビューションもあります。

GNOME について

GNOME プロジェクトは、国際的なコミュニティであり、非営利の GNOME Foundation によって支えられています。GNOME は、ユーザー体験の向上、第一級の国際化対応、およびアクセシビリティの改善に重点的に取り組んでいます。GNOME は自由でオープンなプロジェクトです。その意志があれば、あなたも参加できます