新しくなったこと 〜アクセシビリティ〜
GNOME には、コンピュータを使うのに困難が伴うような障害を持つユーザや開発者を含め、誰もがソフトウェアを楽しめるようにする情熱があります。障害のある人々がより簡単にコンピュータを利用できるようにするために、GNOME は GNOME アクセシビリティ・プロジェクトを立ち上げ、さらにアクセシビリティ・フレームワークを作り上げました。そのフレームワークは今やフリーソフトウェアにおける標準となっています。
GNOME 2.32 ではいくつかの改良点を含め、引き続きアクセシビリティの資格認定レベルを維持した状態で構築されます。
- 3.1. Mousetweaks
3.1. Mousetweaks
Mousetweaks は、可動域制限のあるユーザがマウスをより簡単に使えるようにするものです。Mousetweaks を使えば、左ボタンだけで左右両方のクリック動作を行うことができるようになります。たとえば、左ボタンを押したままにすることによってコンテキストメニューを開くことができます。またボタン操作に不自由を感じるユーザは、Mousetweaks を使うことで左クリックやダブルクリック、ドラッグ、右クリックをより簡単に行うことができます。
Mousetweaks は、マニュアルや man ページを含めドキュメントを更新しました。それによって、ユーザは使用可能な全オプションについて把握し、どのような動作となるのかを調べることができます。
開発者向けの情報として、Mousetweaks はもはや AT-SPI フレームワークや dbus-glib に依存しておらず、そのデーモンと自動クリック機能は GDBus に移行しました。Mousetweaks はもう GConf 設定キーを使用しておらず、-DGSEAL_ENABLED オプションを使ってコンパイルすることができます。このオプションは GTK 2.18 以上を必要とします。